コラム
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加齢や病気、ケガをきっかけに寝たきり状態になる高齢者は、全国的に年々増加傾向にあります。札幌や札幌近郊でも、在宅介護の現場で「一度寝たきりになると、そこから回復するのは難しい」と感じているご家族やケアマネージャーの声を多く耳にします。
しかし実際には、正しい知識と継続的なリハビリによって、寝たきりからの改善を目指すことは十分に可能です。
本記事では、寝たきりになる原因やその影響、そして回復に向けて大切なポイントをわかりやすく解説していきます。
ご自宅でのリハビリに、不安やお困りごとはありませんか?
「皆んなの訪問リハビリマッサージ」では、寝たきりの方や身体が不自由な方のために、札幌市・恵庭市・千歳市を中心に訪問対応を行っています。
状態に合わせた施術内容や、医療保険のご相談も可能です。
専門スタッフが丁寧にご説明いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
高齢者が寝たきりになる背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。
たとえば、転倒によって骨折し、そのまま長期の安静が続いた結果、活動量が大きく減少してしまうケースがあります。特に大腿骨を骨折すると、入院や手術後に十分なリハビリを行わなければ、自立歩行が困難になり、寝たきり状態に移行してしまうことが少なくありません。
また、脳卒中などの脳血管障害も、寝たきりの原因として頻繁に見られます。半身麻痺や言語障害といった後遺症により、自分で身の回りのことができなくなり、徐々にベッド上での生活に偏っていくことがあります。
さらに、慢性的な病気の進行も見逃せません。たとえば認知症が進行すると、日常生活に対する意欲や判断力が低下し、身体を動かす機会が激減します。心不全などの慢性疾患も体力を奪い、活動範囲を狭めていくことで、結果的に寝たきりにつながることがあります。
札幌市内の在宅介護や訪問マッサージの現場では、これらの原因が単独ではなく、複数同時に重なっている例が多く見られます。そのため、寝たきりを防ぐには、身体だけでなく心や生活環境にも目を向けた、早期の多角的な支援が欠かせません。
寝たきりの状態が長く続くと、身体的にも精神的にも深刻な影響が現れてきます。
・筋力や関節の拘縮
まず最初に表れるのが、筋力の低下や関節の拘縮です。動かさない状態が続くことで、筋肉は急激に衰え、関節も固くなってしまい、わずかな動作すら困難になることがあります。
・肺炎や褥瘡(じょくそう)などの合併
加えて、体を動かさないことによる合併症のリスクも高まります。呼吸機能が落ちることで誤嚥性肺炎を起こしやすくなり、同じ姿勢で寝ていることで皮膚に圧がかかり、褥瘡(床ずれ)ができる可能性もあります。これらの合併症は重症化しやすく、さらなる体調の悪化につながりかねません。
精神面にも影響が及びます。長期間にわたって自分の力で体を動かせない生活が続くと、自信や意欲を失い、心がふさぎこんでしまうこともあります。特に外部との接触が減ることで、社会的孤立やうつ状態に陥る方も少なくありません。
札幌のように冬の寒さが厳しく、屋外への移動が難しい地域では、寝たきりになるリスクがより高まります。だからこそ、室内でできる適度な運動や訪問型のリハビリ・マッサージをうまく活用し、心身の活性化をはかる取り組みが、地域全体で求められています。
寝たきりの状態にある方でも、適切なタイミングでリハビリを開始すれば、機能回復の可能性は十分にあります。大切なのは、「落ち着いてから始めよう」と先延ばしにするのではなく、安静が必要な急性期を過ぎたら、できるだけ早く専門的な支援を取り入れることです。
たとえば、脳梗塞や骨折などが原因で寝たきりになった場合、回復期に入った段階での早期リハビリ介入が、後遺症の軽減や機能回復につながるという研究結果も多くあります。動かさないまま時間が経過すると、筋力や柔軟性が急速に低下してしまうため、本人の体調を見ながら無理のない範囲でリハビリを始めることが大切です。
札幌市内でも、医師やケアマネージャーと連携しながら、在宅でのリハビリ開始時期を見極めるケースが増えてきました。専門職のアドバイスを受けながら、ご本人にとって最善のタイミングで一歩を踏み出すことが重要です。
リハビリの成果を高めるうえで欠かせないのが、ご本人の「やる気」を引き出すことです。ただ「運動をしましょう」と言われても、目的や意味を感じなければ、前向きに取り組むことは難しくなります。
たとえば、「孫の運動会を見に行きたい」「もう一度自分でトイレに行けるようになりたい」といった、ご本人の願いや希望に寄り添った目標を立てることで、リハビリは単なる訓練ではなく“未来に向かう手段”となります。こうした前向きな目標設定は、心理的な支えにもなり、継続するモチベーションへとつながります。
また、リハビリを担当する施術者との信頼関係も非常に重要です。訪問リハビリや訪問マッサージでは、毎回同じ担当者が訪問することが多く、顔なじみの安心感が気持ちの安定や「今日は少し頑張ってみよう」という気持ちに影響します。
札幌市のように、地域の支援資源が比較的整っているエリアでは、家族や支援者との連携を図りながら、ご本人が主体的に取り組めるリハビリ環境づくりを意識していくことが効果的です。
リハビリの初期段階では、まず関節を固めないことが大切です。寝たきりの状態が続くと、膝や足首、股関節などがすぐに硬くなり、可動域が制限されてしまいます。そこで行われるのが、ベッド上での関節可動域訓練(ROM訓練)です。
これは、リハビリスタッフがゆっくりと関節を動かし、固くなりかけた筋肉や関節をほぐしていく方法です。本人が自力で動かせない場合でも、無理のない範囲で他動的に関節を動かしていくことで、拘縮(こうしゅく)を防ぎます。
特に札幌のような寒冷地では、冬季に体を動かす機会が減りやすく、関節がこわばる傾向があります。だからこそ、早期にこうした基本的なリハビリを取り入れることで、寝たきりからの回復を支える第一歩となります。
関節の動きがスムーズになってきたら、次は筋力や体力を回復させる段階に進みます。ここでは、簡単な下肢の筋トレや腹筋を意識した運動、呼吸トレーニングなどを取り入れながら、全身の基本的な機能を徐々に高めていきます。
寝たきり生活で失われた筋力をいきなり元に戻すことはできませんが、「今日は足を5回上げられた」「座って5分間キープできた」といった小さな成功を積み重ねることで、無理なく前進することができます。
訪問マッサージなどを活用すれば、専門家の視点で負荷を調整しながら、安全にトレーニングを進めることができます。札幌市内でも、このような在宅サービスを利用しながら、寝たきりからの回復を目指しているご家庭が増えてきています。
筋力や体力が戻ってきたら、「寝る」から「座る」、「座る」から「立つ」、そして「歩く」へと段階的にステップアップしていきます。いきなり立ち上がったり歩こうとすると転倒のリスクがあるため、段階ごとに慎重に進めることが大切です。
まずは、ベッドに腰かけて上体を起こす練習から始め、次に、椅子に座って姿勢を保つ訓練へと移ります。そこから、平行棒や手すりなどを使って立ち上がりの練習を行い、最終的に屋内での歩行訓練へと進めていきます。
このようなプロセスには、医師や理学療法士、あん摩マッサージ指圧師など、さまざまな専門職が連携して関わることが効果的です。札幌市では、在宅支援の体制が整備されているため、住み慣れた家で安心してリハビリを続けることが可能です。
寝たきりの状態が続くと、関節が固まってしまう「関節拘縮」や、筋肉がやせ細る「筋萎縮」が急速に進行します。特にご高齢の方では、ほんの数日間でもベッドに寝たままでいるだけで、こうした変化が起きてしまうことがあります。これを防ぐ第一歩が「関節可動域訓練(ROM訓練)」です。
この訓練では、まだ自分で動かせない状態でも、リハビリスタッフが手や足をゆっくり動かし、関節の可動域を保ちます。痛みがない範囲で行うことが基本で、無理なく、少しずつ進めていくことが大切です。
札幌市内でも、こうしたベッド上から始められるリハビリに対応する訪問サービスが充実しており、寝たきりの方のご自宅でも安心して取り組むことができます。ご本人の負担にならない範囲で始めるこの段階が、回復への土台になります。
関節の柔軟性を維持できるようになったら、次のステップは「体を支える力=筋力」を取り戻すことです。寝たまま行える下肢の筋力トレーニングや、腹式呼吸を意識した呼吸訓練など、日常生活に必要な体力を段階的に養うことが目標です。
たとえば、足首を上下に動かす運動、膝を軽く曲げ伸ばしする運動など、シンプルでも継続的に行うことで、徐々に下肢の筋力が戻ってきます。また、声を出す・深く息を吸うといった動作も、嚥下機能や全身の循環改善につながります。
この時期は、できるだけ「本人の自力でできた」という成功体験を積むことが大切です。「今日は10回動かせた」「昨日より少し楽にできた」といった小さな成果が、リハビリ継続の励みになります。
札幌の訪問マッサージ・リハビリサービスでは、こうしたトレーニングを無理なく行えるよう、専門職がご本人に合わせたメニューを提案・指導しています。
体の可動性と筋力が戻ってきたら、いよいよ日常動作の回復へと進みます。「寝る」から「座る」、「座る」から「立つ」、そして「立つ」から「歩く」へと、段階を追ってステップアップすることが基本です。
まずはベッドの端に腰掛けて、背筋を伸ばす練習から始まります。次に、安定した椅子に座って姿勢を保つこと、そして手すりなどを使って立ち上がる練習へとつなげていきます。立ち上がれるようになれば、歩行器や杖などの補助具を使って、安全に歩く練習を行います。
この段階は、転倒や筋肉痛のリスクもあるため、専門職の見守りやサポートが不可欠です。札幌市のように支援体制が整っている地域では、ご自宅でも安心して段階的な訓練を進めることができます。
「再び自分の足でトイレへ行けた」「玄関先まで見送りができた」といった回復の実感は、ご本人の大きな自信となり、ご家族にとっても喜びの瞬間となるでしょう。
寝たきりの方のリハビリやケアにおいて、「継続できるかどうか」は非常に重要なポイントです。訪問リハビリマッサージは、専門の国家資格者がご自宅に伺い、ベッド上や室内でその方の状態に合わせた施術や訓練を行います。
ご本人にとっては、慣れた環境で施術を受けられる安心感があります。また、ご家族や介護者にとっても、送迎の負担がなく、スケジュール調整がしやすいというメリットがあります。病院や施設に通うのが難しい方でも、自宅にいながら身体機能の維持・改善を目指せるため、続けやすい環境が整います。
特に、寝たきりの状態から少しずつ機能回復を目指す場合には、「日常生活の延長線上でのケア」という点が、ご本人のモチベーションにもつながります。
札幌市では高齢化が進む中、自宅で安心して過ごしたいという方が増えており、それに伴って訪問リハビリマッサージのニーズも高まっています。特に、冬季に外出が難しくなる時期は、訪問型のサービスが貴重な選択肢となります。
札幌市内の訪問リハビリマッサージでは、寝たきりの方や足腰に不安のある方に向けた「関節可動域訓練」「筋力維持訓練」などをベッド上でも無理なく実施。また、施術者がご本人の身体状態を把握し、個別にケア計画を立てて対応します。
必要に応じて、ケアマネージャーや主治医との連携を図りながら、包括的な在宅支援を提供できる体制も整っています。「家でこれ以上は難しい」と感じたときでも、一度相談してみることで新たな可能性が開けることもあります。
訪問リハビリマッサージは、「あん摩マッサージ指圧師」などの国家資格者が行い、医師の同意書があれば医療保険が適用されることがあります。たとえば、脳梗塞の後遺症による麻痺や、関節拘縮、筋力低下などにより歩行が困難な方が対象となります。
自己負担は1回あたり数百円程度になる場合が多く、経済的な負担が少なく済む点も、ご家族にとっては大きな安心材料です。札幌エリアの事業者の多くは、医療保険の利用についても丁寧に説明し、必要書類の準備や医師との連携までサポートしています。
「制度がよくわからない」「うちの家族は対象になるのか不安」と感じる方も、まずは相談から始めてみるとよいでしょう。保険適用の可否を含め、訪問リハビリを始めるかどうかの判断材料が得られます。
寝たきりの状態からのリハビリは、長期にわたる地道な取り組みになることが多く、ご本人が途中で意欲を失ってしまうこともあります。そんなとき、家族やケアマネージャーの存在は、何よりの励ましになります。
「今日は少し動けたね」「昨日より顔色がいいね」といったちょっとした声かけが、ご本人のモチベーションに直結することは少なくありません。また、日々の小さな変化を見守り、できたことに対して前向きな評価を伝えることで、「またがんばってみよう」と思える気持ちにつながります。
リハビリは、単に身体を動かすだけでなく、心の支えや周囲との関係性も大きな要素です。とくに札幌のように季節の寒暖差が大きい地域では、心身ともに不調が出やすくなる時期もあります。そのような時期こそ、寄り添う気持ちを持ち、温かな声かけを心がけたいものです。
どんなに効果的なリハビリメニューでも、本人にとって「つらい」「やりたくない」と感じるものであれば長続きしません。ご自宅で無理なくリハビリを続けるためには、家族やケアマネージャーが環境を整える工夫が求められます。
たとえば、ベッド周りに手すりやクッションを用意して少しでも安全かつ快適に動けるようにしたり、動作のしやすい服装にすることで負担を軽減できます。また、「いつも同じ時間にリハビリをする」「好きな音楽を流しながら行う」といった、生活リズムに組み込む工夫も効果的です。
ケアマネージャーは、訪問マッサージや訪問リハビリといった外部サービスをうまく活用しながら、継続しやすい支援計画を立てることができます。札幌エリアでは、地域包括支援センターなどを通じた情報提供や連携も進んでおり、ご本人の状態や家族の事情に応じた支援体制を築くことが可能です。
「本人の負担を減らしながら、少しでも動けるようにしたい」という思いをもとに、無理のないリハビリの環境づくりを考えていくことが、回復への第一歩になります。
寝たきりの状態からのリハビリは、時間と根気を必要とする取り組みですが、決して不可能なものではありません。少しずつでも身体を動かすことで、関節のこわばりを防ぎ、筋力の低下を抑えることができます。そして何より、ご本人が「また自分でできることが増えた」と実感できることが、生活の質を高め、前向きな気持ちを取り戻すきっかけになります。
家族やケアマネージャーができる支援も多く、見守りや声かけ、環境づくりによって、リハビリの効果を後押しすることができます。札幌のように寒暖差がある地域では、体調管理も含めた丁寧な支援が、より重要になるでしょう。
もし、日々のリハビリに不安や負担を感じている場合は、訪問マッサージなどの専門サービスを取り入れてみるのも一つの選択肢です。ご本人の状態に合わせたやさしい施術で、無理なく継続できるケアを提供しています。
「このまま寝たきりになってしまうのでは…」
そんな不安を感じているご家族の方へ。札幌・千歳・恵庭エリアで訪問マッサージを提供している「皆んなの訪問リハビリマッサージ」では、ご自宅にいながら始められるリハビリ支援をご用意しています。
ご本人の負担を軽減しながら、ゆっくりと身体を動かすサポートをいたします。
ご家族の方・ケアマネージャー・施設管理者の方からのご相談を承っております。